インプラント専門サイトで掲載したいコンテンツ Column
近年では歯科治療の一環として、インプラントが知れ渡り始めました。しかし、忙しさから歯の治療やメンテナンスを怠ってしまう、インプラントの有効性がわからないと思っている方は少なくありません。インプラントは忙しい現代人にこそ勧めたい治療方法であり、そのためには多くの人の目に留まる必要性があるといえます。
そこでインプラント専門サイトで、掲載したいコンテンツとはどのようなものでしょうか?
他の歯科医院・インプラント
専門サイトとの差別化
インターネットでさまざまな情報が得られる現代では、競合サイトとの差別化が必須といえます。例えば、同じような金額、設備、治療内容であれば、通院しやすい立地にある歯科医院へ患者さまは流れてしまうでしょう。
そのため、競合サイトと差別化を図り、自院に通院するメリットを明確化させなければいけません。
明確化ポイント
1立地条件や駐車場の広さ、
診療時間、会計の種類など
通院のしやすさに加えて、クレジットやデンタルローンの取り扱いなどは患者さまが事前に知りたい情報のひとつです。
2医師数、医師の実績や
専門医資格の有無など
歯の治療はとてもデリケートなので、完全個室の有無や院内感染予防への取り組み、綿密な治療に必要な機材など、患者さま自身も気になる情報です。また、インプラントは治療方法の1つであり、状態によっては別の選択肢や素材があるなど、幅広く対応できる旨は他院との差別化を図れます。
3数字で見るコンテンツで
可視化する
患者さまが歯科医院を選ぶ際に、指標のひとつになるのが実績や症例数、専門医の資格です。
その他にも、カウンセリングでどのようなことをしているのか、歯科医院への恐怖心が強い方への配慮、治療後の保証内容やアフターケアなど、患者さまが安心して通えるよう取り込んでいる内容がおすすめです。
専門的なコラム
インプラント治療の名は広く知れ渡っているものの、実際にはどのような治療なのか理解できていない方も多くいます。そのため、専門的なコラムは歯科医院を探している患者さまだけではなく、その情報に興味がある方も訪れます。例えば、歯並びが気になっている、将来的に入れ歯とインプラントのどちらが良いのか気になる方などは、歯科医院のブログやコラムを参考にしています。
これは、「顕在的」「潜在的」どちらの悩みにも適応できる可能性があり、多くの集患効果を目指せます。具体的には顕在的な悩みとして、インプラント治療の金額がある程度明記されているので検討しやすい、潜在的な悩みとしては「そもそもインプラント治療は自分に合っているのか不安」などです。患者さまにとって有益な情報(専門的なコラム)を提供できれば、多くの人の目に留まり集患効果も得られるといえるのです。
医療広告ガイドラインに沿った
コンテンツ
一般的に集患目的で、インプラント専用サイトを立ち上げるのが主な目的です。そのため、インプラント治療のメリットを大体的に掲げ、患者さまが不安を抱くようなデメリットやリスクはできるだけ記載したくないと考えてしまいます。
しかし、医療広告ガイドラインの観点から見ても、金額やデメリット(副作用)などの記載は必須であり、特に自費診療は細かい項目が定められています。さらに、デメリットやリスクを過剰に小さく表示する、他ページに飛ばないと見られないなど、わかりにくいホームページも処罰の対象となります。その他に、症例数を実際の数より多く記載する虚偽表現、「絶対に安全な治療」といった誇張表現などは、サイトの信頼を大きく落としてしまうのでNGです。
そのため、医療広告ガイドラインに沿ったコンテンツの制作が必要であり、デメリットやリスクも記載しなければいけません。とはいえ、デメリットやリスクは、歯科医院にとってマイナスではなく、かえって患者さまにとって有益な情報になるともいえます。
1歯を喪失する危険性
自然歯を失う原因はむし歯と歯周病が大部分を占め、一部では外傷や埋伏歯などが挙げられます。しかし、インプラントは人工歯を使用するため、治療後は虫歯や歯周病の心配がないと思い込んでいる方もいます。実際にはインプラント周囲炎によって、歯周病と同じような症状が現れたり、人工歯根部分が欠落したりする恐れがあります。さらに、一度の治療で一生使えると思っている患者さまもいるのが現状です。
このような情報を提供せず治療を進めてしまうと、後のトラブルに発展する恐れがあります。もちろん、カウンセリングや治療同意書の取り交わし時に説明をしているはずですが、ホームページや専門サイトに記載しておけば、患者さまはその情報も得たうえで検討している可能性が高まります。
2保険適用されないため
高額になる
インプラント治療は自費診療のため、患者さまにとって高額な費用は大きな負担になります。インプラントの数や口腔内の状態などで、金額が大幅に変わってしまうものの、できるだけわかりやすく明記すべきコンテンツです。その際、どこにどの程度の金額がかかっているのか、ある程度の細分化もおすすめです。自費診療に相場はあるものの、歯科医院によって金額が自由に設定できるため、極端に安価であれば不信感を抱き、相場よりも高額であれば疑念が生じます。しかし、細分化しつつ「なぜこの金額なのか」を明記すれば、患者さまも納得したうえで治療を検討できるのです。
また、インプラント治療は保険診療が適用されないものの、確定申告の医療費控除が対象となります。少しでも費用を抑える方法として、こうした制度なども取り上げたいコンテンツです。
3治療期間や治療の流れ
患者さまの中には、いつまでに治療を終えたい、長期化すると通院が難しいなど、さまざまな事情を抱えています。個々の状態や治療内容によって異なるものの、通院頻度や期間を明記しておけば、忙しい現代人にとってはうれしい情報となるのです。
一部のホームページでは「1日で治療が完了する」といった広告を見かけますが、実際には手術日が1日のみで、事前のカウンセリングや検査、術後のアフターケア・メンテナンスなどを加えると、思ったより時間がかかるものです。つまり、メリットばかりを伝えるのではなく、デメリットと思えるような正確な情報こそが患者さまが求めている情報といえます。
また、手術日の当日は麻酔を伴う外科手術が行われる、術後に気を付けるべき内容や何時間後から食事が可能なのか、麻酔が切れてからの痛みの程度、手術による腫れは何日程度残るのかなど、一見するとデメリットになりそうな内容も患者さまにとっては有益な情報です。
4定期的なメンテナンスが大切
先述のとおり、「治療が完了すれば終わり」「インプラントは一生使える」と、考えている方は大勢いらっしゃいます。患者さまによっては、再び歯の痛みは歯茎の腫れ、インプラントが破損してから、やっと再受診する方もいます。実際には自覚症状が出るほどの痛み、すでに破損している状態で受診すると、治療も難しく費用も高額になります。
そのため、一般的なインプラントの寿命に加えて、少しでも長持ちさせるために定期メンテナンスは必要であること、受診をおろそかにした場合のリスクなどは、積極的に盛り込みたいコンテンツです。
5保証内容やアフターケア
保証内容やアフターケアの範囲は、歯科医院によって異なります。特に、インプラント治療はとても高額なので、どのような場合は何年間の保証があり、術後の痛みや違和感への対応はどうなっているのかなど、患者さまが安心できる情報は必須といえます。
6ビフォー・アフター写真
医療広告ガイドラインの改定により、ビフォー・アフター写真の掲載はNGになったと思われている歯科医院もあります。しかし、「限定解除」の要件を満たせば、有益な情報として掲載できます。
限定解除とは掲載する内容によって多少異なりますが、ビフォー・アフターの写真を掲載する場合は以下の要件を満たす必要があります。
- 必要とされる治療内容
- 治療に伴う費用
- 治療に伴うリスクや副作用
写真と合わせて、上記の内容をしっかりと明記すれば問題はありません。写真やイラストなどは、文章だけでは難しい内容を視覚的に提供できる情報です。限定解除の要件を把握し、積極的に盛り込みましょう。
まとめ
インプラント専門サイトでは、患者さまにとっては有益なコンテンツが必須です。その際、できるだけデメリットやリスクの記載は避けたいと思いがちですが、内容によってはその情報こそが患者さまが求めている場合もあります。
医療広告ガイドラインと限定解除の要件をしっかりと抑え、より有益なコンテンツの掲載が集患効果を目指せるといえます。